パープルヘイズは南アフリカ原産の、ベンケイソウ科のセダム属の多肉植物です。
通常、鉢に植えて育てられるこの植物は、手間がかからずに育てられることで人気があります。
紫の美しい葉が特徴で、視覚的にも魅力的で、寄せ植えにも使用する方も多いですよね。
この記事では、パープルヘイズの増やし方を主に解説します。
パープルヘイズの増やし方
多肉植物は株分け、さし芽、葉ざし、根ざし、挿し木、胴切り、種まき(実生)で増やす事ができますが、パープルヘイズは、葉挿しと挿し木で増やします。
適した時期は3月から6月、または9月から10月です。
挿し木(挿し芽)
徒長した茎や、形を整えるために取った茎は、挿し穂にして挿し木で増やすことができます。
清潔なハサミを使用して、親株の茎を取ります。
取る前に、下部の葉が密集して邪魔な場合は取り除きます。
その後、取った葉は別の方法で増やすことも可能です。
1週間程度、明るい場所で茎の切り口を乾燥させます。
普通の植物だと、乾燥させたら良くないのでは…と思うかもしれませんが、多肉植物の場合は別です。
乾燥した後、新しい土に植えます。
この時、茎同士が詰まりすぎないように注意します。
水は1週間後から与えましょう。
葉挿し
葉を用いても増殖が期待できます。
パープルヘイズの葉はデリケートで、触れると簡単に取れてしまいますが、それを利用して新しい植物を育てることができます。
取った葉は、1週間ほど乾燥させます。
その後、新しい土の上に葉を置きます。
3日後には、霧吹きで葉に水を与えます。
新しい芽が出たら、植え替えます。
その他のケア
花の処理
パープルヘイズは夏に花を咲かせることがありますが、花が株を弱らせることがあるため、花を咲かせない場合は早めに取り除きます。
仕立て直し
パープルヘイズは早く育つので、形を整える必要が出てきます。
特に夏前は、形を整えることで健康な状態を保つことができます。
切った部分は、別の方法で増やすことができるので、無駄にすることはありません。
パープルヘイズは雨ざらしでも育つ?

我が家のパープルヘイズは鉢で育てていて、大雨の日には軒下に入れているのですが(間に合わない事も多いですが。笑)中には雨ざらしで育てているという方もいます。
逆に雨ざらしのパープルヘイズの方が元気にしているという口コミもありました。
育てている地域にもよると思いますので、絶対ではありませんけどね。
パープルヘイズの育て方
栽培場所
パープルヘイズは春秋型の多肉植物なので、風通しと日当たりのよい環境で育ててください。
耐寒性に優れているため、霜が降りるような厳しい寒さでも耐えられます。
高温多湿下を嫌う性質があるため、梅雨期は軒下に移動させましょう。
水やり
パープルヘイズにはそれぞれの季節に合った水やりをするように心がけましょう。
葉に直接水がかからないように水やりしてください。
春・秋(生育期):土の表面が乾いたらたっぷりと水やりしてください。晩春あたりから、夏の休眠期に備えて水やり頻度を減らしていきます。
夏・冬(休眠期):月に1度、軽く散水や葉水をする程度でOKです。
水やりが難しいと感じる方は、水分計チェッカーを使うと便利ですよ!
こちらのタイプは電池不要で繰り返し使えるのでコスパも良いです♪
用土
パープルヘイズには水はけの良い土が適しています。
「赤玉土小粒3:鹿沼土小粒3:川砂2:くん炭2」の割合で混ぜた配合土が良いでしょう。
配合が面倒という方は、市販の多肉植物用培養土がおすすめです。
肥料・追肥
基本的に、パープルヘイズは特別な肥料を必要としません。
成長を促進させたい場合のみ、液体肥料を使用します。
植え付け、植え替えのタイミングと方法
春の3〜4月や秋の10〜11月が最適な植え替えの時期となります。
根が早く成長するため、年1回の植え替えを心掛けると良いでしょう。
植える前の数日は、水やりを控えます。 湿っていると根がうまく取り出せないためです。
鉢を傾けて、植物を取り出します。
不要な古い土や伸び過ぎた根を取り除きます。
新しい鉢に適切な土を入れ、中心にパープルヘイズを配置します。
疾病と虫害
夏季、湿度と高温が重なる時に、軟腐病・灰色カビ病に感染しやすくなります。
また、害虫(アブラムシ、カイガラムシ)の排出物に生じる菌が原因での煤病も起こり得ます。
これらを予防するためには、良好な通風環境での栽培や、雨季前に変色や枯れている下葉を除去することが効果的です。
カイガラムシ・ハダニ・アブラムシ・アザミウマのような害虫の侵害リスクも考慮すべきです。
これらの虫害に対するアクションは異なるものの、発見次第、歯ブラシで取り除いたり、水で洗い流すことが推奨されます。
また、殺虫スプレーも効果的です。
パープルヘイズの増やし方、雨ざらしでも育つ?水やりの方法も
パープルヘイズは、その名の通り紫の葉が魅力的で、強健であるため増やしやすい。
このため、多肉植物愛好家やタニラーと称される人々に、寄せ植えや花壇に植える選択として人気があります。
日本国内でセダムは、マンネングサとしても知られ、自生する種も存在し、群をなして成長します。
これはグランドカバーや他の植物との組み合わせの選択としても評価されています。
パープルヘイズやお気に入りの種類を取り入れて、セダムの楽園を作ってみてはいかがでしょうか。